では、松田茂伸氏(以後、先生)が何故クリーニングの指導を手がけるようになったのか。

きっかけは1990年代後半。お客様が先生の仕立てたスーツを有名なクリーニングチェーンに出すとスーツの風合いが変わって戻ってきたとの事…

お客様が、クリーニング店にクレームをつけたところ創った洋服が悪いと突き放されたと先生のところに持ってきたそうです。

先生はそんな馬鹿なと真意をただすため、そのクリーニング店の本社に行きクリーニングの工程を診て驚いたそうです。

何故かと言うと、クリーニング店は汚れを落とす方法は説明するが、洋服をどう守るかについては関心が薄く、洋服がどう作られているかをほとんど理解していなかったから…

これでは、洋服が壊れ洋服の命が亡くなると危惧した先生は近所の主婦を集めて服の洗い方の講習会を開き始め、そのうちにクリーニング店の有志が集まり先生に教えを請うて訪ねてくるようになったそうです。

先生の工房で指導は日付を越えて明け方まで続く日もあったそうで、これでは先生に申し訳無いと有志で組織したのが松田塾の始まりです。